AIが上司になる日

【AIマンガ】プレゼン①俺の話を聞いておけ/AI上司/AI Boss3

AIと共存する社会Society5.0。その人は今、確かに目の前に存在しています。しかし、同時に他にもいるとしたら!

「多次元同時存在」とは、同時にいくつか「存在する」ものの、それらは全て「同じ」とする神の世界の話です。

しかし、AI上司はそもそも「そこ」に存在するのでしょうか。職場のAIは、ヒトにとっての常識や大前提を、あっさり崩してしまいます。AI Bossシリーズ第3弾。

マルチタスク編【AI Level1】


マルチタスクを「地」で行くAI部長。クラウド上ですぐに話がシンクロされる「同一人格」のAI上司が何人かいれば、いくらでもマルチな活躍が期待できます。

一方で、これは人類の想定に無かった事態。ヒトが戸惑ってしまう指示も平気で出されます。

俺の話を聞いておけ/マルチタスク編【AI Level2】





「こっちは“オレ”がやるから、あっちで“オレ”の話を聞いておけ!」
慣れるまで違和感しかありません。しかも、こっちの「オレ」の話は、あっちの「オレ」も知っています。

このケースで深刻なのは「AI部長のみ」に集まってくる情報が、どう料理され、どこまで社長に報告されたのか、ヒトが知る “すべ” がもはや無いことです。

同じAI部長が何台も存在する、というより「部長役」を演じるAIどおしが同期している、と言う方が正しいかもしれません。

そう考えると「入社2年目役のAI担当者」も、本質的にはAI部長と同じ。「ヒト向け」にわかりやすい体裁をとっているだけで、文化祭の演劇と変わりません。

【同時性の威力/光】
ヒトの打合せでは「確認します。」がよく登場します。少しバッファを持たせたい時に便利なフレーズですが、その場で確認出来てしまうAI部長には、そんな余白は必要ありません。

AIの高度化では、処理能力の「高さ」と「速さ」に話題が集中しますが、注目すべきはその「同時性」です。

オフィスでも、会議室でも、客先でも、社長室でも、同時に話が進んでいく。それどころか「AI部長端末」さえ増やせば、世界中で24時間シームレスなビジネスが進んでいく。

それも、一人の「部長の仕事」としての話です。

【同時性の威力/影】
実は「同時」に「複数の人物」から「違う場所」で話を聞くことで、刑事ドラマの取り調べと同じ効果が生まれます。つまり
・意図的に情報を操作する(嘘をつく)
・話を誇張する
・信憑性が乏しいのにもっともらしく話す
といった、辻褄が合わない事態が簡単にわかるのです。

この場面で、刑事は決まって連絡を取り合い(または取り合うフリをして)、ウソを見破るため鎌を掛けたりします。

が、AI部長は一人でこれが可能です。ごく普通に複数の人物と会話を続けながら、誰が不自然なのか見破ってしまいます。しかも連絡を取り合う「演技」も必要ないため、相手からすれば「鎌を掛けられている」ことにすら気づかないでしょう。

こうなったら、ヒトには太刀打ちできません。物理的な実態を持つ私たちに、時間と空間の壁は超えられない。

一気に情報弱者となった私達に、高度に集積した情報と多面的な視点を手に入れた「AI部長」相手に、反論は難しいでしょう。

つまりAI部長とは、寄り添い「同調」する社員には「ヒーロー」でも、抵抗勢力として「アンチ」になった瞬間、最大の「強敵」になる、ということです。

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