【素敵な選択肢】1章「整える」

【素敵な選択肢】1章①ほっとする

人生には様々な「選択」があり、日常生活のあらゆるシーンが選択の連続です。夢を叶える「素敵な選択肢」。まずは「ほっとする」お話です。

第1章:9つの選択で脳を「整える」

胃や腸と同じく「脳」も臓器の一つ。ここぞという時、パフォーマンスをいかんなく発揮するには、時どきメンテナンスが必要です。

毎日のストレスでダメージを受けた脳を、オフの間にマイナスからプラスに引き上げ、しっかり「整えて」おきましょう。

生化学的に言えば、①自律神経や②内分泌システムの崩れたバランスを復元し、低下した③免疫機能を元に戻すことですが、これを「文系脳」的アプローチで、効果を引き出していきます。

9つの選択を習慣化して、まずは脳を整えていきましょう。

1、素敵な選択肢①「ほっとする」

(A or B)あなたの選択は?

忙しい仕事をやり繰りし、3泊4日で久しぶりの旅行に来た2人。初日はどちらもハイテンションでしたが、後半に入ると、案の定、気持ちに大きな差が生まれます。

【ケース1】最終日まであと2日

【ケース2】最終日(帰国日)の前日&帰国日

日頃のストレスから解放されたくて、思い切って予約した旅行なのに、期待したほど「楽しめない自分」に、がっかりした経験はありませんか?

旅の本質は、脳をリフレッシュするため、日常とは「違う時間」を買うことです。せっかく買った時間なら、せめて有意義に過ごしたいものですが..

2、素敵な時間 vs 残念な時間

ストレス解消どころか、旅行が、かえってストレスを助長しています(選択肢B)

気持ちが高ぶり、ワクワクしたのは初日だけ。現地についたとたん、早くも「最終日」に向けたカウントダウンが始まります。

観光地に来たにも関わらず、彼に見えているのは、目の前に広がる美しい風景ではなく、帰国後の満員電車や仕事に追われる映像でしょう。

一方で、同じように仕事を抱えながら、精一杯旅行を楽しめる達人もいます(選択肢A)

心も体もリフレッシュできた彼女は、パワーアップして仕事に戻り、生き生きと活動再開するに違いありません。

どうして、こんな違いが生まれるのでしょう。

3、望んで動く人 vs 恐れで動く人

彼女は、マイナス面を見てクヨクヨするより、プラス面を見てワクワクする事を選択しています。

彼女のモットーは「自分が望んで決めたとおりに動く」こと。

やりたいことを決め、その通りに行動できる習慣は、シンプルに見えますが、揺るぎない「軸」と、ストレスや自律神経をもコントロールできる成熟した「強さ」が必要です。

この場所に来たのは、自分が「旅をしたい」と望んだから。そして、せっかくの時間を「満喫する」と決めたから、ワクワクしながら最後まで充実した時が過ごせるのです。

一方で、彼の強迫観念の根底にあるのは「恐れ」です。

仕事と真剣に向き合ってきた彼は、同期の中でも最早の「勝ち組」。

しかしそれは、「成功」を望んだからではなく、「失敗」を恐れたから(fear of failure)に他なりません。

これが、彼の心を縛っています。

彼をして、着実にキャリアアップの道を進ませる一方、オンもオフも、絶え間なく襲ってくる「恐れ」に苛まれながら、毎日を過ごしているのです。

そんな彼が、旅先で最初にやるべきは、頭を「オン」から「オフ」に強制的に切り替え、「恐れ」を追い出し、そこへのフォーカスを止めること。

モードが切り替わり、脳の受け入れ準備が整えば、「楽しむ」選択肢も徐々に見えてくるでしょう。

今の彼にとって「楽しむ」ことは、一足飛びには難しい課題なのです。

目的地に着いたら、難しいことは考えず、まずは「ほっと」しましょう。

そうすることで、脳に「居心地のいい時間が始まる」ことを宣言し、「恐れ」を追い出す暗示効果があります。

更に、高ぶっていた「交感神経」を静め、「副交感神経」の出番をうながす切替サインにもなってくれます。

選択の極意は「“心地いい”と感じる方を選ぶ」こと。

オフタイムのスタートにあたっては、難しい理屈と肩の力をともに抜き、「ほっとする心地良さ」を選択しましょう。