【選択の魔法】3つの法則

序章⑥【選択の魔法3】心地いい!日本の動詞45選

1、素敵な選択肢 ②

夢を叶える「選択の魔法」。3時間目後半は、選択肢の選び方について、一歩踏み込んだお話です。

選択の極意は「“心地いい”と感じる方を選ぶ」でしたが、ここでは「心地いいと感じる動詞」も一緒に使います。

旅館到着シーンに話を戻します。

初めて予約した旅館に到着すると、予想外に高級で重厚な佇まい。玄関を入ると、そこにはラグジュアリーな空間が広がっています。

(1)高級感に反応/選択肢B

彼が真っ先に反応したポイントは「高級感」。ステータスの高さを過剰に意識したため、楽しむどころか、余計に緊張してしまいました。

旅館スタッフに馬鹿にされないよう、ホールでは背筋を伸ばし、ウェルカムドリンクを楽しむフリをしていますが、内心落ち着きません。

なんだか、居心地が悪そうです。

(2)心遣いに反応/選択肢A

彼女は「高級感」より、スタッフの「気遣い」や「心遣い」に反応しました。

「おもてなしの気持ち」を受けとめ、素直に喜んでいます。肩の力が抜けたため、「香り」や「生け花」など、まわりの環境を楽しみ、リラックスする余裕も生まれました。

こちらは、居心地良さそうです。

2「ほっとする」+「心地いい」

ところで、このシーンでは「どうする」ことが、「心地良さ」につながるのでしょう?

休日に、温泉旅行に来た目的は、日常の疲れを癒すため。

旅館に漂う「凛」とした空気に心地良さを感じ、気持ちが落ち着けば、自律神経が整い、脳が正常な状態に戻っていきます。どうせなら、そんなリラックスした過ごし方がいいですね。

この場面では、難しく考えず、目的地に着いたら「ほっと」しましょう。

ほっとすることで、脳に「居心地のいい時間が始まる」ことを宣言し、暗示をかける効果があります。

更に言えば、高ぶっていた「交感神経」を静め、「副交感神経」の出番をうながす「切替サイン」になるのです。

敷居の高さを気にして緊張する選択肢より、 「ほっと」して肩の力を抜く選択肢の方が「心地良さ」そうですね。

3「心地いい」日本の動詞45選

「ほっとする」「楽しむ」「満足する」「感謝する」…

脳が「心地良さ」を感じる言葉たち。人の内面や心の様子をあらわす言葉を中心に、日本語には、素敵な響きを持つ動詞がたくさん用意されています。

その中で、2020年代に根付かせたい、心地良いword(verb)を集めてみました。

いずれの言葉も、これまで人間が大切に育んできた「文化」です。

上の図は、 心地良さを感じる一連の動詞を、テーマごとにまとめた「マトリクスシート」です。

ミッションを1つ1つクリアして、ゴールまで行くと「ステージテーマ」が達成できるよう並べています。

  1. 1st ステージ:整える
  2. 2ndステージ:手放す
  3. 3rd ステージ:楽しむ
  4. 4th ステージ:広げる
  5. 5th ステージ:澄ます

ここまで、「選択の魔法」3つの法則についてご紹介しました。次章からは「ステージテーマ」に沿った具体的な選択肢を、順にご紹介していきます。